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パラリンピックを支える人達 [鎌倉つれづれ文]

Paralympic_flag_svg.pngリオデジャネイロで行われた、オリンピックも無事に閉幕しましたね。
日本代表選手達の堂々とした活躍には感動させられました。
そして、パラリンピックの応援にも力が入りました。
そんな折、tbsラジオで、障碍者スポーツに関する話題を取り上げていたので、その話を興味深く聴きました。
それは日常的にスポーツを楽しんでいる障碍者達にスポットを当てた番組です。
西東京市を拠点に活動している「アクア・ジョイ」は、知的障害者の子供達を中心とした水泳教室です。
生徒達のほとんどが泳ぐことが楽しいと口を揃えて言います。
年に5回都内で開かれる記録会で自分の記録を更新することを目標に記録会にも積極的に参加しているそうです。
泳げない子供には、介助者が参加する水泳大会があります。
アクアジョイは、水泳教室を始めてから十年が経つ教室です。
この教室には、幼稚園の念中から30代までの31人が通っています。
この水泳教室を立ち上げたのは、オザキケイコ氏と言う女性です。
彼女に、なぜ障害のある子供を対象とした水泳教室を始めたのか聞いたところ、「水泳の介助ボランティアの募集に軽い気持ちで参加したのがきっかけでした。
その時、担当した子がとても無表情な子で、何を話ても何も話さず、途方にくれてしまいました。
しかし、その子が水にもぐった途端に満面の笑顔を作ってくれて、その子の目と私の目がしっかりと合った時に大きな感動を覚えたのです。
その感動が忘れられずに、仲間と共にこの水泳教室を始めなければ、この子供達と水泳は一緒にできないと考えまして、何人かのお母さん達と仲間とこの教室を始めました。」と教室を始めたきっかけを話ました。
オザキ氏は、障碍者が地上にいるよりも水の中の方がリラックスしながら泳ぐことに、水泳を教える喜びを感じたのと同時に、地殻に障碍者が通える施設が無かったことも、オザキ氏の背中を押してくれた要因の一つです。
paralympic_swimming.jpgしかし、水泳を本格的に指導した経験の無いオザキ氏は、日本水泳連盟の指導員の資格を取得後、障碍者スポーツ指導員と言う資格を取得しました。
この障碍者スポーツ指導員と言う視覚は、必ずしも必要とされる資格ではないのですが、オザキ氏のように障碍者を指導する人は、知識として持っていた方が役に立つと言われている資格なのです。
この資格は、経験を積めるように、障害の知識などを教えてくれる講習会が開かれており、この講座を受講することによって、障碍者スポーツ指導員の資格を取得できるシステムになっています。
オザキ氏はこの資格を取得したことによって、教える相手に柔軟に対応できるようになったと言います。
例えば、糖尿病の子は、疲れやすいのでゆっくりとか、自閉症の子は、オーバーペースになりやすいのでペースを抑えながらとか、そして体に障られるのが苦手な子や、話すのが苦手な子など、オザキ氏は、教わる子一人一人の特性に合わせた指導と配慮を行っているそうです。
「そう言った指導が実り七年間、プールサイドにつかまって、水を怖がっていたような子が、海にももぐれるような成長を見せてくれた時に、大きな感動を覚えるのです。」とオザキ氏は、水泳を教えるやりがいを話ます。
しかし、障碍者スポーツ指導員の制度には、大きな課題があると言います。
この制度を作った日本障碍者スポーツ教会のミズハラヨシアキ氏は、次のように、現状を指摘します。
「まず第一に、障害のある方々がスポーツ活動をする場が圧倒的に少ないと思うのです。
一般の方が約四割の何だかの運動をしていると考えた場合に、障碍者の方、三百万ちょっとの人達を対象とするならば、百人に一人しか指導員がいないと言う世界で障碍者スポーツが普及できるかと言うと絶対数が足りないため、より多くの指導員を排出する努力は強化していかなければならないと思います。」と話ます。
ところが現状は、障碍者スポーツ指導員は、全国に二万二千人程いて、今後、東京のパラリンピックにむけて、三万人に増やすことを目標としているのですが、もし三万人になったとして、障碍者のスポーツを楽しむ人が三百万人になった場合、百人に対して一人しか指導員がいないと言う状態になってしまいます。
しかもこのような状況は、十年前から変わっていないと言われています。
実は毎年、五千人程、新たな指導員は増えているのです。
しかし、活動の場が少ないために現役の指導員は、一年ごとに必要な更新を行わず資格を失効してしまう人達も少なからず出てしまうそうです。
一年ごとの更新は、障碍者スポーツ指導員の制度に、組み込まれています。
障碍者がスポーツを楽しめる場所とそれを指導する指導員の両方を増やしていくことがなによりの改善すべき課題として大きな課題となっています。
現在の障碍者スポーツは、オザキ氏のようなボランティア活動をしているおおくの人達の協力と普及活動によって、障碍者は安全と安心を感じながらスポーツができるのです。
一刻も早い抜本的な制度改革により、障害を抱えた人達が存分にスポーツをする場所と機械が増えることを願います。
決してメダルの数が全てではありませんが、今回のパラリンピックの中国とかアメリカが数多くのメダルを獲得した事実は、その底辺に数多くの指導者が存在していることを示しているのではないでしょうか。
そのため、以前は日本選手が得意としていた協議も徐々に力の差が縮まってきたと今回のパラリンピックの反省点として言われています。
最近は、パラリンピックの選手強化に力を注ぐ国が増えているのです。
それに対して日本は、2020年に行われる東京オリンピック、特にパラリンピックに備えて、選手の強化から制度の改革に取り組み始めました。
例えば、ロンドンパラリンピックを成功に導いたウスター大学のグリーン副総長を招き、講演会を行いました。
グリーン副総長は、「障害や年齢、性別に関わりなく、誰もが同じように障碍者スポーツに取り組める環境を整えることが重要だと訴えました。
その上で、大学内に、イギリスで初めて車椅子アスリートが使いやすい通路やトイレのある体育館を作って、国際大会を開催したり、寮の全ての部屋で、車椅子で動き回ることができる広さを確保していることなどを紹介しています。
paralympic_wheelchair_rugby.jpgイギリスでは、4年前のロンドンパラリンピックをきっかけに、障碍者スポーツへの感心が高まり、ウスター大学では、障碍者スポーツを学ぶ学生がこの4年で15倍以上に増えた」と報告をしました。
このような環境の整備は、とても大切なことだと思いますが、一般の人達の障碍者スポーツに対する理解が障碍者スポーツを育ててくれると思います。
例えば、リオのパラリンピックで、銀メダルを獲ったボッチャのルールを紹介したり、銅メダルを獲った車椅子ラクビーなどを子供に体験させたりするイベントを開き、地道な普及活動が増えてきました。
このように、少しずつですがパラリンピックの競技に対する理解と興味を一般の人達に紹介する機械が増えていることは、今、懸命に練習をしている選手達の励ましとなると思います。
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